市民公開講座「ユマニチュード」

郡山市民文化センターで郡山市医療介護病院開院10周年記念として開かれた市民公開講座に参加してきた。

「ユマニチュード® ~優しさを伝えるケア技術~ 認知症になっても安心してくらせる地域をめざして」と題された講演会には、平日にも関わらず多くの参加者が見られた。

内容は「ユマニチュード(HUMANITUDE)®」を創出したフランス人、イヴ・ジネスト(Yves Gineste)氏の講演と、医療介護病院院長である原寿夫氏が座長として2人の医師と1人の看護師を交えて実践報告が行われた。

 

 

以下、講演の概要。

・「ユマニチュード」とは認知症ケアの技法で、四つの柱から成りなっている。

目を合わせる ②声掛けする ③触れる ④(一緒に)立つ

・相手の正面から瞳を捉え目を合わせる。

・声を掛けて、優しく手などに触れて、“脳に電話を掛ける”ようにする。“スイッチオン”にして相手の気持ちを目覚めさせるように、手を動かす。赤ちゃんが初めの一歩を踏み出す時のようなイメージで。

・そして、相手の四肢を下から支えるようにして、立ち上がる。

・動く事は生きる事であり、極力立ってもらい、動いてもらう。

・相手に間違ったメッセージを送らないようにする。『私は貴方に害を与えない。出来れば機能回復させたい。現在の機能は保ってほしい。最後まで寄り添いたい』という職業人としての意識が大切。

・貴方は私の大切な存在である、と思い接する事で届けたいケアの技術が届けられるようになる。

・ケアが拒否される理由を考え、接し方を見直す。

 

 

 

私の働く現場には、認知機能が落ちている方も居て、その方をイメージしながら講演を聞いたが、実践できるか自信はない。ただ、ここで言われていた『脳に電話を掛ける』『赤ちゃんの初めの一歩』などという言葉は分かるような気がした。

介護職員として働き、まだ3か月と経たないが、「ユマニチュード」の概念を意識しながら、利用者に接したいと思った。

(了)



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根本 潤(福島県郡山市)